DRM廃止への動きは「レコード産業衰退」の流れのほんの一角

巷の評判ではこのニュース、「EMIが快挙!」「音楽配信が遂にDRMという束縛から自由になる第一歩が!」「こうした流れをリードしたジョブスやっぱり凄い!」みたいな反応が多いようだけど、みんな本当にそんなに喜ばしい事だと思ってるワケ?!と考えると、ちょっと頭を抱えてしまうものがある訳です。

 要は音楽産業、というか「レコード産業」全体が長期低落傾向で、その中でも(何度も買収話が出ては消え、している)EMIが過去のCCCD積極策をかなぐり捨ててまでも「消費者はDRM無しのDL販売を望んでいる」との声を頼りにDRMレス販売に踏み切った。ただ(音質はAAC 256Kbpsで良くなったとは言え)CDよりは”多少劣る音質”で割高な価格(恐らく)で売る訳で、まだまだ「保険」は何重にもかけている状態だけど。 であるけれども、多分「DRMレス」への流れは止まらないだろうと思う。

 ぶっちゃけて言ってしまうと「20世紀的ポップミュージック/レコード産業」のシステムやビジネスモデルは既にかなり破たんしていて、今後もどんどん衰退していくのだろうなぁと思う。iTMSにしたってそうした流れを加速する要因のひとつではあったけれど、多分「既存のレコード産業」に取って変わる程の役割を担うことは無いだろうとも予想している。『次』への架け橋的存在の一つではあるだろうけど。

 なにより私たちは、「音楽の所有欲」とかにもう飽きている。・・・ディスクをラック一杯に並べてコレクションを自慢するような楽しみ方には辟易としているし、デイスクが”データ”に変わってもそれは同じ事。「音楽をどんな場所でも聞けるようなモビリティ」を確保するための”DRMフリー”は歓迎するけど、しかしそれも現状の状況での「ベター」であって、本当は「データ管理とかももう面倒だよ」というのが本音だったりする。

 「音楽を聞く権利」を一度購入すれば、どんな場所でもどんな環境でもどんな機器からでもアクセス出来てデータ管理も必要ない状況(いわゆる”ユビキタス”っうんですか?)というのが自分の理想だkど、それは明らかに現在のレコード産業が破たんしてからで無いと成立しないものだし、しかしその「破たんした後の世界」というのも早く見てみたい気もするのですよ。・・・思えば、この3年間位ってその予行演習の期間だったような気もしているのでね。

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