あれから12年・・・

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このエントリータイトルと同じような表題で、阪神大震災を振り返るテキストが先週辺り数多く見られたが(それは勿論良いことであるし又まだ完全には「復興」に至っていない今現在の現実を伝えているものも多かった)、もうすぐ「あれから12年」を迎える”もう一つの事件”について、自分が体験した事を書いておこうと思う。

・・・いつもと変わらない月曜の朝の筈だった。まだちょっと肌寒さは残るもののなにより今日は天気が良い。気持ち良く一週間の始まりをスタート出来ているな、そんな感触がする朝だった。
 そうした空気が、自分が下車する駅の2つ前の駅(仮にA駅とする)を通過する直前から少しずつ瓦解し始める。
 A駅到着直前に車内アナウンスが、本日に限りA駅に停車せず通過する旨のアナウンスが流れる。その理由については「A駅の電気系統の故障による火事発生の為」と説明アナウンスがあったように記憶している。・・・それ程深刻な火事であれば「通過」する前に運行停止するもんじゃない?と微かに疑問を感じているうちにA駅を通過する。・・・・”火事”が起こっているような形跡(煙や火等)は確認出来なかったし、なによりホームに人気が全く無かった。乗客はもとより”アクシテンドに対応している”筈の駅スタッフや消防署員すらも。
少しずつ車内が峙ち始める。そしてA駅隣のB駅も通過する、というアナウンスがあった時点で峙ちは困惑と苛立ちと不安に変化し始める。車内にいた誰もが、予想し得ない何かが起こっていることに気付き始めていた。
 そうこうしているうちに最寄り駅に到着した。・・・地上に出てB駅の方を見渡すと(最寄り駅とB駅は同じ通り沿いの辛うじて視認出来る距離にあった)、B駅地上出口がある辺りを中心に夥しい人と車の群れと上空に飛び交うヘリ群(報道だけでは無く自衛隊/機動隊関係も飛来していた)を目視した瞬間に「何か尋常ならざる事態」が起こっていたのだということを初めて認識する。

・・・・・・

ウィキペディアの「地下鉄サリン事件」の項を読んでみると改めて知る事実も多い。

被害がサリンによるものだと判明するや、瞬く間に使い果たされてしまった。そこで全国の病院へ収集令が出された。殊に東海道新幹線沿線では、各病院の使者が最寄り駅まで薬剤を届け、別の使者が東京行こだまに乗車して各駅で受け取るという作戦が展開された。これが届かなければ死者はさらに600人は増えていたとも言われる。

なんて事は今日の今日まで知らなかった事だし、またそうした尽力が無ければそれだけ被害者が増えていた可能性を考えると背筋が寒くなる(というのもその中に自分の知人も数名は含まれた筈だろうあから)。
また
陸上自衛隊では、警察に強制捜査用の化学防護服や機材を提供していた関係上、初期報道の段階でオウムによるサリン攻撃であると直ちに判断。事件発生29分後には、自衛隊中央病院等の関係部署に出動待機命令が発令され、化学科職種である第101化学防護隊が専門職として、初の実働派遣となって除染活動を行った。

にも関わらずそうした情報が伝達されず、むしろ医療関係者の善意のネットワークの方が有効に機能していたことが救いであったことについても記述されている。
しかしなにより・・・・こうしたテロは世界中どこを見てもそれまではあり得ない事だった筈だ・・・非戦争状態に於いて民間人に無差別に科学兵器でテロを行うような事例はそれまで無かったし、それに匹敵もしくはそれ以上に無分別なテロ事例は2001年までは起こらなかった筈だ・・・・


・・・・・・


事件発生後3週間位経って現場検証も報道もかなり数少なくなってきてから、B駅に立ち寄ってみた。
 以前にB駅をよく利用しており色々と思い出も多い駅だったのだが、事件後は駅全体(そして自分の思い出全体)に黒インクで大きな滲みが着いてしまったような暗い印象がどうしてもこびり付いて離れず、しかもその場所で犠牲者が数人出ている厳然たる事実もある。

 ・・・・その時感じたような「黒く大きなインク滲みのような不安」のオブセッションは未だに自分の身体感覚にこびり付いて離れずにいる。

 

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