回らない風車

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つくば市の小型風力発電機問題-早大の『虚偽調査』判明(中日新聞 1/24)

つくば市内の小中学校に設置された小型風力発電機がほとんど発電されていない問題で、予想発電量などに関する事前調査報告書を作成する際、実物とは異なるローターの直径十五メートルの巨大風車を使用し計算していたことが二十四日分かった。(中略)また、同市の担当者が早大に出向いて事実確認した際、早大側からは「計算に使った風車は架空のもので、性能も確認されておらずカタログもない」との説明を受けたという。(中略)近く市長ら市幹部に対し、これまでの事業にかかった約三億円を早大に賠償請求するよう求める住民監査請求の準備も進めている。

このニュースが数日前から気になっていたのですが、今日になって続報が出たようです。

つくばの風力発電機 30基の着工凍結(東京新聞)

つくば市内の小中学校に設置された小型風力発電機がほとんど発電していない問題で、市原健一市長は十五日の記者会見で、二〇〇五年度に予定していた発電機三十基の建設をすべて凍結する方針を明らかにした。風車で学校の電気代の一部をまかなうほか、発電相当額の地域通貨を発行して地球温暖化の抑止に役立てる事業。市は環境省の補助を受けて、三年間で計七十五基の小型風力発電機を設置する計画だった。

この件について最初に報道されたニュースをブックマークしていなかったので、Googleニュース検索のお世話になった訳ですがそこで驚いたのは、現在全国各地のありとあらゆる場所で「風力発電導入プロジェクト」が動いているという事だ。
Google 検索: 風力発電
この中でちょっと気になるニュースを拾って幾つかピックアップしてみると、

市民出資の風力発電、各地に広がる・北海道のNPO協力(NIKKEI NET)
国内最大の風力発電、三菱重工が横浜の工場で実証試験(NIKKEI NET)
微風でも動く風力発電機
京の「産学公」で開発(京都新聞)

 中国/九電・住商 風力発電への参入検討 再生可能エネ法施行で商談(FujiSankei Business i.2006/2/1)
山陰中央新報 - 風力発電の景観事前協議書提出(山陰中央新報)

地方自治体がごく小規模に導入する。環境NPOが主力事業として展開していく。企業がCSR活動の一環として導入する。「電力産業」の一角を担う企業が電力供給ソースのひとつとして正式に導入を検討する・・・規模も主体も様々あるなかで「風力発電の導入」がこれだけ進められているという状況を見ると、”社会全体の環境意識の高まり”という事よりはむしろ「”クリーンエネルギー”をイメージさせるのに最適な『風力発電という商品』を中心にしたエコビジネス」を積極的に仕掛けた企業があったからではないか?という気が強くしている。
(注:大型の風力発電機を生産出来るメーカは重電メーカに限られるし、また「排出権ビジネス」を含めた”エコビジネス”を積極的に薦める商社もいくつかあるのだ)

 そもそも日本全体で言えば「風力発電に向いているとも向いていないともいえない」風土な訳で(無風な時もあれば台風も来たりする)、むしろ水力発電の方が定常的にエネルギーを得る事を考えたら向いているとも言えるのだが、それにしても大規模になると「ダム問題」、小規模になると治水政策とバッティングしてしまうのだろう。

 冒頭のつくば市の問題に戻ると、こうした状況が各地で進むなか(ビジネスとして成立させる為に)「学」側からなのかそれともそこに絡む「産」側からなのかは分からないが、虚偽の発表が成されたという事であり、その真相は自治体、地域住民を中心に徹底して解明されていくべき問題であると思う。


 しかし「風車」というアイテムは、現在エココンシャスでクリーンなイメージがする、という点では最強のアイテムだと思うが、こうしたものの導入によって企業や自治体が”他の何か”を隠蔽してやしないか、という点はよく見ておく必要があると思う ・・・・・なにしろ「ガイア仮説」のラブロック博士の新著によると、「温暖化に関してはもう手遅れ」という説すらあるらしいのに、そんな小手先のごまかしを許しておける猶予は無いのだから。

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